ごきげんよう。現役おっさんマンガ編集者の爆進堂です。
今回の記事は未成年の方向けではありません。
未成年の方はこの前文で引き返しましょう。
爆進堂はこの業界に入ってから同人即売会に参加したのですが、マンガ家さんを求めて創作少年ジャンルに行こうとすると先輩編集者から奇異の目で見られました。
上手い創作少年マンガ家さんがゼロだったとは言いませんが、当時は「上手い作家はエロジャンルにいる」のが常識的でした。
今日は新人マンガ家さんの食べる方法の一つとして【男性向けエロマンガへの挑戦】をお勧めします。
この記事を読むとエロマンガへの偏見がなくなると共にメリット、デメリットが分かります。
極論もありますが総じてメリットが多いのでお勧めいたします。
男性向けエロマンガに挑戦するメリットとして
・女の子の描き方(顔&身体)が上手くなる。
・少ないページでも売れるので稼ぎやすい。
・ストーリーを作りやすい。
一方、デメリットとしては
・大部分のクライマックスがエロシーンなのでストーリーの工夫が無くなる。
・ジャンルから抜け出せなくなる。
・普通の恋愛マンガの描き方を忘れる。
・経歴が汚れていると見る人間がいる。
女の子が可愛く描けるというのは現在の商業誌において絶大なアドバンテージを得ます。
女の子が可愛いだけで読者があなたの作品に注目する確率が抜群に上がるからです。
80年代の半ばにいしかわじゅん先生がヤングジャンプの編集部員に「もうマンガ雑誌は可愛い女の子を見るカタログになってしまった」というような発言をされたという話を書いてらっしゃいます。
エロマンガである理由は女性の裸体というのが曲線の宝庫だからです。
裸婦画スケッチと言う絵画の基礎的な練習にもあります。
はじめはトレースでも構わないので完璧な模写が出来る様に目指しましょう。
次に「ストーリーが作りやすい」という点です。
単純に「女の子とエッチする」というのがストーリーの山場になります。
なので毎回毎回知恵を巡らせるのは、いかにして女の子と結ばれるかと言う部分にアイデアを注ぐ必要があり、かつ山場はセックスシーンとなるわけです。
少ないページ数でも大丈夫というのは結局山場であるセックスシーンを書いておけば読者の満足は得られるという部分でもあります。
これが同人誌として描くことができれば少ないページ数でも稼ぐことが可能です。
一方デメリットとして単調なストーリーを量産するあまり、それしか書けなくなってしまうということがあります。
なので志を忘れず別に一般作品のネーム練習をすることが肝要です。
またセックスシーンがヤマ場となることに慣れてしまい、他のヤマはを思いつかなくなってしまうという怖さがあります。
また経歴に傷がつくと見る向きも昔からありますが、これはもう時代錯誤の見識と言うしかありません。
なぜなら週刊少年ジャンプにおいてエロマンガ出身の漫画家さんがデビューされているからです。
昔から創刊されるマンガ雑誌では大なり小なりセクシージャンルの作品が掲載されることが多く、読者獲得のための一つの戦略でした。
またこれは日本のメディアにおける特徴なのかもしれませんが、 ビデオデッキの規格としてVHS とベータの争いがあった時に 、VHS 陣営はこぞって アダルトビデオをビデオデッキ購入の特典として付けていたという話もあります。
結論として言いたいのは、グズグズ悩んでる暇があったら専門書店でエロ漫画雑誌を買い込んできて、気に入った絵柄の作品の模写をするべきです。
出来る限り全身の入ったお気に入りの作家の絵を模写するのが理想的です。
人間も動物の一種です。 三大欲求には抗えません。
すなわちその一角である性欲を利用して自分の武器にするべきです。
ほな、またね。